至極のグランツーリスモ!GSX1400 1.スタイリング! 2.エンジンフィーリング! 3.インプレッション! |
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◆ スタイリング! まずカラーリング。 GSX1400にはこの白/青のカラーリングのほかに銀や青といったカラーバリエーションがあるけど、この白/青以外には眼中に無かったです。 1400ccもあるクセに、やたらとコンパクトな車体なので、膨張色じゃないと「うーんと」小さく見えてしまうのだ。 銀とかはせいぜいナナハンくらいにしか見えない。 まぁ、そこが魅力という人もいますよね。 私のGSXは初期型カラーの青/白なんですけど、マイチェン後の2003年モデルの青/白もちょっとは考えました。 でも2台を並べて比べてみると、初期型カラーのほうが魅力的だったので、初期型カラーのほうを買っちゃいました。 (ま、その他仕様は変わらないみたいだし) デザイン ビッグネイキッドの後発の割には、個性が無いデザインですね。 もっとも、カウリングがあるバイクと違ってネイキッドバイクに個性を求めてしまうと、奇抜になりすぎる傾向があるので難しいんでしょうけど。 個性の無さがスズキらしいといえばらしい…。 個人的にデザイン面で特徴があるなーと思うのは、テールカウルからテールランプにかけてのデザインですかねぇ。 あとは特徴的なスズキ油冷エンジンの細かいフィンとかかな。 シート周りのデザインでは、キャブに比べてコンパクトなインジェクションのおかげで だいぶスリムでスッキリしちゃってます。 これは油冷1400ccというお世辞にも小さいと言えないエンジンの割に乗車位置をスリムにできるみたいで、足つきがだいぶいいです。 キャブレターが無いとバイクっぽくないっていう意見もあるのですが、ワタシはそんなの気にならないので、ぜんぜんOK。 → このページのトップへ ◆ エンジンフィーリング! エンジン始動時にイグニッションをひねると、タコメータとスピードメータの針が「ぶぃん」とMAXまでふられるので、なかなか楽しい。けっこう好きです。 同時にチェックシークエンスが走り、スピードメータ内の液晶に「CHECK」の文字が表示されます。 なにも問題が無ければ「CHECK」表示は消えて、オドメータ表示に切り替わります。 スズキ車はクラッチを握っとかないとスタータが回らないようになっているので、クラッチレバーを引いてスタータを回します。 「ズオォッ」というカンジでエンジンスタートしますが、1400ccとは思えないほどあっけなく、そして静かにアイドリングをはじめます。 オートチョーク(「オートファーストアイドル機構」というらしい)なので、エンジンが冷えてるときはスタートしてすぐに回転数が上がります。 このへんはラクチンですねぇ。 NINJAのときは必ずチョークを引いてましたから。 そういえば、チョークってどのくらいの間引いておけばいいのか良くわからんです。 NINJAは暖気している間、チョークを引いとかないとエンストしちゃうので、2分くらいは引きっぱなしで、ヒドイときは走り出してもしばらくチョークを引いてました(^^)。 GSX1400のオートチョークは、冬の寒い日の朝でもすぐに回転数が平常回転に戻るので、チョークって本来あまり引いてなくてもいいもんなんだと思ったりします。 タイムを計ったことないけど感覚的には30秒くらいですね。 アイドリングは極めてスムーズ&静かです。 もっとも、最新の水冷エンジンのような滑らかさまでいかないですけど、NINJAと比べたら遥かに滑らかに回転してます(^^)。 その中にも「ゴロンゴロン」という感触もあるので、このへんにスズキの油冷という「味」があるような感じですね。 アクセルは軽く、ブリッピングすると「ズォッ」という低い音とともに「ブンッ」とエンジンが反応します。 これだけで「力があるな」と感じるくらい、迫力を感じます。 「バンッ」っと一瞬で回転数が上昇するわけではないので、最近のスーパースポーツのような軽い吹けあがりは無いですけど重たいものが凄い力で回ってるような感触です。 それでもレスポンスはかなりいいと思います。 それにしても排気音は静かです。 ノーマルのマフラーは巨大なメガホンが2本も出てるので、これを見れば確かに静かだろうなと思うのですが、それにしても静か…。 いや、セルシオみたいなものを想像されても困りますが、あくまでも「1400ccのオートバイ」という範疇で、静かです。 ジェントルですねぇ(^^)。 なにしろNINJAはノーマルでも勇ましかったし、KERKERとか付けてたときはとても非社会的でしたから…。 → このページのトップへ ◆ インプレッション! GSX1400に跨ってみる。 外観とはウラハラで、巨大なフューエルタンクのせいもあるけど跨った感じは大きくて「どっしり」というものです。 ハンドル位置はけして遠くなく、むしろNINJAよりコンパクトなのですが、感覚的にはとても大きく感じます。 不安な大きさではなく、安心感を伴う大きさを感じますね。 シートがとてもイイ! 最近のバイクのシートって、こんなにイイんですか?ってくらい。 座面というか、シート自体も大きいのですが、座った感じはすごくしっとりしていて、テンピュール・ピローで初めて寝たときのような感動がありました(^^)。 シートはカタログスペック上775mmですが、けして高くないです。 ワタシは伸長172cmで、純日本人体型かつプチ肥満なのですが(^^)、普通に右足を振り上げて跨ることができます。 (えっ?あたりまえ?) NINJAのときは、意識して右足を振り上げていて、リアシートに荷物が積んであるときは、それこそ頑張らないとカッチョワルイ跨り方になってしまうのです。 それが、GSX1400ではほとんど意識せず跨れるのですから、「跨りやすい」と思います。 では発進。 特に重くもないクラッチを切ってギアをローへ。 シフトのショックは大きくないですが、「スカッ」と入る感じではなく、ちょっと抵抗がある「ガツッ」という感じで入ります。 このへんはナラシをしていくと感触が良くなるかもしれません。 シフトレバーのストロークはけっこうあります。 ムチャクチャトルクのあるエンジンなので、発進は至ってスムーズ。 ズボラにクラッチをつないでも、難なく発進します。 昔、400ccに乗っていたとき、アクセルを開けずにアイドリングで発進できるかということを試してみたことがあったんですけど、もちろんうまく半クラを使えば発進はできるんですよね。 ところが、普通に街中とか走ってるときにそんなことはできなかったです。 これが、GSX1400では、けっこう普通にできます(^^)。 発進するときはほとんどアクセル開けなくても、装備重量&ワタシの体重合わせて300キロを軽く超す重量物を簡単に前に出します。 なにしろトルクだけはあるので、乗り出しちゃうとラクチンですね。 走り出すと、それはもう大変! 排気音が伴わないので、「暴力的」という表現こそあてはまりませんが、あえて表現するならば「怪獣のような加速」とでも言いましょうか(^^)。 とにかくどんなギアに入っていようと、アクセルをほんのちょっと動かすだけで加速していきます。 6速60キロ以下ではアイドリングなので、その領域ではさすがに6速はノッキングしそうで使えませんけど。 ウチは文京区なんですが、都心部を走る限り、マトモに5速・6速を使う機会は無いですね。 乗り始めてすぐに、GSX1400のトルク感というか乗り味というか、すごく力があることを実感できます。 自分で走らせているというより、GSX1400という動物(恐竜?)に乗っけてもらっているようなカンジです。 GSX1400のパンフには、「国内で常用する5,500回転以下ではハヤブサ1300(輸出モデル)をも凌駕する強大なパワーを発揮し低回転からでもスロットル操作一つでスムーズな加速を見せる。」とあります。 ハヤブサに乗ったことがないのでなんともいえないんですけど、乗ってなくても「確かにそのとおり」と思っちゃうくらい、強烈です。 NINJAは足元にも及ばないトルクですよ(^^)。 例えば、NINJAとGSX1400の2台で6速80〜100km/hで同じ道をクルージングしているとします。 追い越しとかで、NINJAならば4速まで落として加速しなければならないような場面でも、GSX1400ではシフトダウン無しでそのまま行けちゃいます。 もちろん場合にもよりますが、イメージ的にはこんな感じです。 ◇ 街乗り 都心部を走る限り、まったく必要の無いパワーとトルクです(^^)。 と言うか、街乗りではこのエンジンとこの車体を生かす場所が無い。 街乗りのためだけにGSX1400を買うというのはとても馬鹿げていると思います。 まぁ、バイクは趣味性の高い乗り物なので、決め付けることはないですけど、それにしても街乗り用としては度を超しています。 意外にも小回りは安定しているし、取り回しも軽めなので、使い勝手としては悪くないでしょうけど。 都心部を走っているとどうしても大型車には気になることがあります。 それはもちろん「熱」ですね。 いくらラジエターみたいなオイルクーラーが付いているからといっても、1400ccもあってはエンジンの発熱量は相当なもの。 油温の上昇はミッションにも影響があるので、渋滞路はすごくイヤ。 管理上、油温計がとっても欲しい。 ◇ ワインディング GSX1400で熱心にワインディングを楽しもうとは思っていなかったのですが、なかなかの運動性能です。 タイヤのグリップがいい、というか、トラクション性能がいいんでしょうね。 そもそもワタシはワインディングを攻めるような走りをするわけではないので、限界性能とかは二の次です。 移動途中にワインディングがあるならば、好んで行こうかなというレベルです。 コーナリング性能とかを語るとき、どうしても大型のバイクは高速コーナーに話題が行ってしまいがちですが、GSX1400では中・低速コーナーの方が楽しいと思いました。 だって、なにしろズボラ運転ができるから(^^)。 細かいコーナーが続くような道の場合、3速にでも入れておけば、十分な加速と旋回速度を得られるので、とっても楽しい(^^)。 大きいエンジン、重い車体、太いタイヤの割に切り返しとかは重くないので、コーナーをサクサクさばけます。 スポーツ走行のレベルとしては低いですけど、バイクと付き合う上では重要な要素だと思います。 きっとトルクがあってピックアップがいいエンジン特性だから、車体の重さを補って余りある動きができるのでしょう。 ギンギンに攻めはじめると、どこかにブレイクする部分が出てくるんでしょうが、ワタシにはそこはわからなくていいです(^^)。 ◇ 高速道路 GSX1400を評価する上で、いちばんのステージは高速道路でしょうね。 ここでこそ、余りあるトルク・安定した車体とオーバードライブ的な6速が生きてくるというものです。 バイク屋さんでは、「6速で5000回転も回せばリミッター効いちゃうんだから、ナラシ中でも楽勝」と聞いていたのですが、半信半疑でした。 しかし実際に走ってみて、6速100km/hでは3000回転弱、6速140km/hで4000回転なので、あながち180kmで5000回転というのもウソではなさそう。 うーむ、恐るべし、GSX1400。 高速道路では、80〜120km/hぐらいの速度域をよく利用するのですが、この範囲でのGSX1400は乗り心地といい、パワー感といい、安定性といい、「無敵」と言ってもいいのでは? 6速120km/h巡航時に、プラス数十キロへ到達させるための「アクセルひとひねり」は他のどんなバイクの加速よりスゴイと思う。 以前、友人のZZ−R1100とワタシのNINJAを高速道路で乗り比べたとき、単純に「すごーい」と思ったけど、このときと比べるとGSX1400は「スッッゲェッ!!!」って感じ(^^)。 もっとも、法廷速度を遥かに超えた領域では、ZZ−Rの方が「スッゲェッ!」でしょうけど。 個人的には、とにかく通常の速度域での高速道路の移動が楽しいです。 以前乗っていたNINJAは大きなカウリングが付いていて、こんどのGSX1400にはカウリングはありません。 ここが大きく違うところであり、一番迷った部分なんですけど、これまで乗った率直な感想は、「カウルなんていらないじゃん」ってカンジ。 まだ法廷速度の1.5倍くらいしか出してないですけど、風圧なんかものともしない加速と安定感に感動しました。 それに静か。 ノーマルマフラーのせいもあるんですけど、高速道路でいちばん耳障りなのは風切り音ですよね。 NINJAではカウルのスクリーンにゼログラビティのスモークスクリーンを入れていたので、ノーマルスクリーンに比べてちょっと短かったのです。 さらにアップハンドルにしていたため、普通の乗車姿勢では、とっても中途半端な位置に走行風が当たるらしく、アライのラパイドOrは常に「ピューピュー」言ってました。 カウルからアタマを出すか、伏せるかすればとっても静かなんですけどねぇ。 この点、GSX1400にはハナからカウリングなんぞ無いので、変な走行風も当たらず、直接上半身に風が当たります。 単に走行風が当たるだけでは、アライのラパイドの優秀な空力処理のおかげで、かえって静かなのです。 なので、NINJAよりも高速走行は快適な気がします。 ただし、雨のときとかはフルカウルが欲しくなるだろうし、なによりタンクバックが飛んでくるのはもうカンベン(^^)。 走行風はモロに身体に当たるため、長距離を走ると疲労度に影響しそう。 このへんを考えると、ビキニカウルの装着は必須かなと思ってます。 法廷速度の2倍を超えるときは、きっと有効なカウリングが必要になるのは目に見えてますが、まぁ、そんな速度を出すのは、年に数回有るか無いかでしょうしねぇ。(ホントか?) ◇ ブレーキについて 動力性能の話しが中心になってしまいましたが、ブレーキもスゴイんです。 GSX1400には「TOKICO」製の6ポッドキャリパーとφ320のフローティングディスクがダブルで設定されてます。 これがまた効きがいいしタッチもいいです。 NINJAとほぼ同じ重量なのに、このストッピングパワーのおかげで、確実に制動距離が短いです。 ブレーキも進化してるんですねぇ。 もちろん車体やタイヤの性能もいいからなんでしょうけど。 渋滞時の微調整から高速域での減速まで、とってもコントローラブル! もちろん、今まで乗ってたNINJAの性能がプアーだったと言ってしまえばそれまでですけど、安心感が段違いです。 (ちなみにワタシのNINJAは車体A4で足回りA10でした) デザインはオーソドックスでも、新しいものはいいんですね。 → このページのトップへ なんかいろいろと書きましたが、買って乗ってみて、とにかく楽しいオートバイです。 週末が待ち遠しいし、天気も気になる。 仕事に追われてマンネリ化した生活に「喝」を入れられたような感じです。 あきらかに仕事にも張りが出てきました。 しかし、GSX1400を買ったら、しばらく何も買わないつもりだったのに、バイクに合わせてジャケットやグローブやブーツやツーリンググッズ等々…、買っちゃってます(^^;)。 いくら仕事に張りがあっても、先立つものを失わないようにしないとねぇ(^^)。 さ、がんばって働くぞー!! |