2001年 島根ツーリング

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◆4日目
(仁多町−国道432号線−米子I.C−米子道−中国自動車道−名神自動車道−東名自動車道−富士I.C−静岡の実家)
走行距離:760km


 さて、島根県仁多郡仁多町というところは、ひとことで言ってしまえば「島根県の山奥」で、「ヒバゴン」が生息するという神秘の山「比婆山」も近くにあります(町内ではないですが)。
 また、松本清張の「砂の器」という作品の舞台の一つでもあります。町内の湯野神社(亀嵩神社)には「砂の器記念碑」があったりします。
 しかし、こんな山奥でも意外に歴史は古く、遺跡もみつかったりしているようです。
 1305年築城の「三沢城跡」なんかもあるくらいですから、昔から人は住んでいたようで、歴史のある町なのですね。
 詳しくは仁多町ホームページでご覧ください。

 仁多町にはいくつかの見所があるのですが、そのひとつに「鬼の舌震(おにのしたぶるい)」という観光地があります。

 「鬼の舌震」は名勝天然記念物に指定されていて、左の写真のような岩だらけの渓流です。
 今まで聞いたことも無い名称なので、興味津々でした。
 案内してくれたのは親戚のお姉さんです。(と言っても私よりぜんぜん若いですが)

 しかし…、この岩がハンパなくデカくて、その形や規模に驚きます。
 渓流の水面だけでなく、渓谷全体が岩だらけで、巨大な岩の渓谷に水が流れているようなカンジです。

 渓谷内を縫うようにして観光用の遊歩道が整備されていますが、これがまたアップダウンが激しく、ゼーハー言いながら奇岩の間を進みます。
 「鬼の舌震」の入り口付近には、この渓谷内にある主だった岩の名称と解説が書いてあったのですが、記憶しておけばよかったなと思いました。
 もし再びココに訪れることがあるならば、ガイドマップは持って行こう。

 右の写真の岩は、写真で見ると小さく見えますが、ホントはかなーり大きいです。

 渓谷自体はそれほど規模の大きいものではないように見えますが、この狭いスペースにこれだけの大きな岩がゴロゴロしているというのが面白いです。
 ここにある岩は、上流から流されてきたのか?はたまた周囲の崖から転がり落ちてきたのか?機会があったらもう少し調べてみようと思います。

 ここは、この新緑のシーズンもいいですが、紅葉のシーズンはさぞかしキレイで風情があるでしょうねぇ。

 右の写真のように切り立った断崖絶壁が周囲を覆っています。
 亀裂の入り方を見ると、今にも落ちてきそうなカンジです。
 対面の崖であれば、まぁ少しはマシなんですが、自分が歩いている側の壁面もこんなカンジなので、ちょっとビビリが入ります。

 ところどころ水面に降りられるところもあります。
 水流を見ると、水量も結構あるんです。岩と岩の間で水流がもつれて飛沫があがるくらいです。
 魚は居るのかなと、ちょっと注意して見ていましたが、姿は見えませんでした。

 右の写真!遊歩道はこんなカンジです。
 高所恐怖症のヒトは足がすくむくらいの高さがあります。
 岩盤に貼り付いているだけの歩道なので、その構造を考えるとかなーり怖いです。
 遊歩道は新しめなので、まぁ少しは信用しようかなというカンジですが、これがちょっと古めで手すりとかサビてたりすると、逃げ出したくなりますね。

 ←ちょっと違う角度から見るとこんなです。
 水面からは10メートルぐらいあるのではないでしょうか。
 歩道の材質は見たとおり「木」なので、風雪にさらされて朽ちたりしてたらどうしようかと…悪い想像ばかりしてしまいます。
 (意外と臆病な自分を発見しました)

 「鬼の舌震」のあとは仁多町のお隣の横田町にある「奥出雲たたらと刀剣館」に行きました。
 生ではめったに見ることができない(というよりほとんどこのあたりでしか見ることができない)「刀剣を鍛える」作業を見ることができるということで、ワクワクしながら行ったのですが、残念ながら「昼休み」ということで実演を見ることができませんでした。
 なにしろ今日は帰路につかなければならないため、時間があまりないのです。(うー、ホントに残念)

 右の写真は「奥出雲たたらと刀剣館」にあった「ヤマタノオロチ」のオブジェです。

 「奥出雲たたらと刀剣館」には「びいどろギヤマン瓶燿舎(びんようしゃ」というガラス細工の工房が隣接しているので、そちらに立ち寄りました。
 ガラス工房自体はいろんな場所で見たことはあるので、そう珍しいものではないですけど、ものを作りだす光景は、いつ見てもいいもんです。
 職人的な技術が必要なものであればなおさらです。
 ここでは自分でコップとか花瓶とか作ることができます。

 お世話になった親戚のお宅の田んぼです。
 ゴールデンウィークは農繁期でもあるため、朝からトラクターが稼動していました。
 仁多町では「仁多米」というコシヒカリが獲れます。
 なんかコシヒカリというとすぐに新潟や山形・秋田方面を思い浮かべるのですが、そちらに負けない味と評判のようです。
 実際、食べてみてホントにおいしかったです
 地方発想もしているようなのでご参考まで↓。
 http://plapara.plala.or.jp/tokusan/nitamai/

 しかし、こんな時期に遊びに来て、手伝いもしないでウロウロしてしまい、ホントに申し訳ないです。
 午後4時頃、後ろ髪をひかれる思いで仁多町をあとにしました。
 お土産にいただいたお蕎麦とお米、おいしかったです。
 どうもありがとうございました。

 午後4時に仁多町を出たあとは、鳥取県の「大山」を見るべく米子方面に進路をとりました。
日中、いい天気だったのですが、夕方になってから少し雲が出てきてしまい、「大山」はハッキリ見ることができませんでした。
まぁ、全部が全部うまくいってしまうと、また来る楽しみが減ってしまうので、これはこれでいいでしょう。

 米子から米子自動車道に乗り、あとはひたすら静岡を目指すだけです。
 途中、深夜2時くらいに愛知県内のサービスエリアで仮眠を取りましたが、あとは淡々と帰りました。
 静岡の実家に着いたのは翌日の朝7時頃です。
 そこから爆睡したのは言うまでもありません。

 今回も長距離ツーリングとなりましたが、今年のNINJAは雨風にさらされた割にはノントラブルで、まだまだイケルってカンジでしたね。
 燃費の話しですが、走ったのはほとんど高速道路でだいたい15km/l 程度でしたね。
 北海道を80km/hくらいで走っていると20km/l くらい走るのに対して高速道路のほうがちょっと燃費が悪いです。
 最近のツーリングは高速道路の利用が多いので、ギア比を元に戻そうかと考えてます。
 (元はヨーロッパ仕様なのですが今は北米仕様と同様のドリブン)

 まぁ、何はともあれ無事に帰ってこれてヨカッタです。
 津和野町の皆さん、仁多町の皆さん、今回は大変お世話になりました。
 デジタルな仕事をしているせいか、超アナログな生活環境や自然環境に触れると、脳みそがぜんぜん違う動きをしているみたいで、今回のツーリングの間にものすごくスッキリしました。
 旅行者のかってな妄想かもしれませんが、「自然っていいな」とつくづく思いましたよ。
 今までほとんど知らなかった島根県は、大好きな土地のひとつになりました。
 これからもよろしくお願いいたします。


走行距離:760km


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